自民党新総裁に期待すること

本日、2021年9月17日、ほぼ1年間の短命政権で終わることになった菅義偉首相の後継を選ぶ自民党総裁選が告示された。岸田文雄前政調会長(64)、河野太郎行政・規制改革相(58)、高市早苗前総務相(60)、そしてここにきて推薦人20名を確保したとして野田聖子幹事長代行(61)も昨日16日に立候補を表明し、4氏が争うことになった。事実上の新総理大臣を決める選挙であり、近く行われる衆議院選挙、そして来年の参議院選挙にも影響する。総裁選は衆参両院議長を除く党所属国会議員票383票と党員・党友票383票の計766票で争われる。党員の声をより反映させるため2018年総裁選から同数になった。菅氏が勝利した20年9月は党都道府県連に3票ずつ配分する簡易型だったが、直後に衆院選を控える今回は「フルスペック」に戻した。情勢は流動的であり、結果は投開票される29日に判明することになるが、最近の総裁選のメディア報道を見聞きして感じている“個人的な”印象等に触れておきたい。なぜなら、筆者はこれまで身近(肌感覚)に接してきた多くの政界関係者との交流を通じて、“政治家エピソード連載(※下記参照)”をしてきた経験があるからだ。政治家でもない私がコメントできる立場ではないはずなので、中には「不遜」と感じられる方もあろうかと思われるが、このタイミングを逃さない方が良いとの私なりの思いがあり執筆してみた。まず岸田氏であるが、かつて4人だけの会食を2度させていただいとことがあり、その時の印象を上述のエピソード(2019年1月付)で触れており、その中で「岸田さんは誠実で、敵も少なく、自分の考えもきちんと主張される方ではあるが、会食時の様子としては(自分の派閥の前任会長の前であったからかも知れないが)“少年の如し”だった」としていた。ただ、「立場や役割が変われば人は変わるもの‥」と締めくくっているし、実際も発信力等も出てきており、日本国の代表になり得る。河野太郎氏は、17日の毎日新聞が行った緊急調査で31.9%のトップ支持率であったので、総裁候補としては最有力であることには違いない。新政権が誕生した際、有言実行力がむしろ気にはなる。少し長くなるが、政治信条や考え方も違う父上(河野洋平元衆院議長・従軍慰安婦での「河野談話」でも知られる)の為に、父上が肝臓移植手術を受けた際、肝臓のドナーをしたことが私の記憶に残っており、このことは家族愛として評価しているし、ビル・クリントン元大統領などの出身大学である政治・国際関係では世界屈指のジョージタウン大学で学び、当然英語も達者であることも良い。心配な点は、強い有言実行力が裏目に出た場合、外交・防衛等での懸念である。菅政権でも、この外交・防衛の面で心配したが、菅氏は無い点が心配であったが、つまり河野氏は〝時に国益に反する実行力が伴う”点が不安要素である。元海上自衛官の惠隆之介氏によると、平成25年5月に第28代駐日米国大使ジョン・ルース氏が自民若手国会議員と会食した際に尖閣問題の意見を求められ、「あんな石ころのような尖閣諸島問題で日中関係にひびが入るぐらいならくれてやれば良いと」発言し、まわりは騒然、大使は唖然と開示している。それとは別に、(思い出したので)父上の洋平氏だが、7月1日に中国共産党創建100年の祝賀会の習近平総書記(国家主席)に対して祝電を打たれたようで、親中派で知られる二階俊博幹事長も(個人的に)同様だったとの情報等は、習近平氏の独裁的な動きを警戒すべき状況である中でもあり、残念であった。次に高市早苗氏とのエピソードだが、私が以前訪韓した際、ご一緒に当時の李明博(イ・ミョンバク)大統領と接見した時の様子等を「政治家エピソード連載」欄で触れているので、そちらもご参考までにお読みいただければ幸甚です。

※この連載では(第1回)中曽根康弘・中曽根弘文、(第2回)山崎拓・伊吹文明、(第3回)小渕優子・松島みどり、(第4回)麻生太郎・梶山弘志、(第5回)岸田文雄・石破茂、(第6回)甘利明・山口那津男、(第7回)加藤勝信・江藤拓、(第8回)鈴木宗男、(第9回)二階俊博、(第10回)福田康夫、(第11回)野田毅、(第12回)中川秀直、(第13回)石田真敏、(第14回)太田昭宏、(第15回)額賀福志郎、(第16回)高市早苗の各先生は掲載済。以後は順不同であるが、与謝野馨、加藤紘一、丹羽雄哉、石原伸晃、棚橋泰文、金子一義、逢沢一郎、山本有二、山本幸三、盛山正仁の各先生を予定。