自民党次期総裁は「岸田文雄再登板」が有力?

自民党次期総裁は「岸田文雄再登板」が有力?

2024年7月7日の東京都知事“七夕決戦”では現職の小池百合子氏の3選で決着し、「2位ではダメなのでしょうか?」という“迷セリフ”の蓮舫(前立憲民主党参議院議員)候補は「2位」にもなれず、SNSの進化でスマホ片手の都民の支持により躍進した石丸信二(広島・安芸高田前市長)氏にも負けた。(但し、石丸氏も人間的には問題ありだが…) ここからが本題。24年9月30日に岸田文雄自民党総裁の任期が終了するため、次なる話題や国民の感心は、次期総理が誰になるのか?と、焦点は「ポスト岸田」に移行。政界は言うに及ばず、メディア報道各社も、自社の方針・事情にも忖度しながら、情報を途切れることなく発信している。最新では「次期総裁選は9月20日投開票」との情報もある。最大野党・立憲民主党の代表ポストも9月30日が任期終了だが、報道の殆どが自民党総裁選の“次いで”の扱いだ。岸田首相の判断次第で、総裁選前に衆院解散・総選挙もありえたが、政権への支持率が一向に上向くこともなく、連立してきた公明党の意向も考慮し、踏み切れなかった。そこで、時期尚早との意見もあったが、総裁選への火蓋が切られた。有力候補とみられるのは、報道各社の世論調査での「次の首相候補」のトップ常連の石破茂元幹事長と、自身も「初の女性宰相」狙いとして意欲を示してきた高市早苗経済安全保障担当相であろう。ただ、両名には課題もある。5度目の挑戦となる石破氏は自民党内では不人気であり、高市氏は前回総裁選で支援を得た安倍晋三元首相が不在となり、20名の推薦人が集められるかという点だ。また、茂木敏充幹事長のように、出馬に意欲をにじませながらも、解消しなかった自派閥からも離脱者が出る等の流れがあり、総裁実現の可能性は低い。小泉進次郎元環境相の名前も常連として上がるが、「50歳まではダメ!」との父上(小泉純一郎元総理)の意向があり、立候補することにはならない。また麻生太郎副総裁が「美しい方とは思わないけど…」との発言に加えて名前も言い間違え、注目させる話題をつくった上川陽子外相は資質的には大丈夫だが、麻生氏のバックアップ次第だろう。その麻生氏に対峙するように、“キングメーカー”の地位を狙う菅義偉前首相の動きも注目されだした。その他、政治家としての来歴等は申し分ないし、実際21年9月の総裁選にも出馬した河野太郎デジタル相だが、6月26日に所属する麻生派会長の麻生氏に出馬の意欲を伝えたものの、麻生“上司”の懐には入り込めないままだ。担当したマイナンバー制度の低迷やメディア関係者にはアンチ派もいるので無理だろう。最近、菅前内閣時代に菅官房長官の後任として官房長官に任命され、“コロナ禍”のメディア対応を連日こなした加藤勝信厚生労働相も候補として急浮上している。若手では小林鷹之衆議院議員の名前も時々話題になる。最後に触れるべき視点は、岸田首相の思いであろう。メディア関係者は“岸田降し”という言葉を多用しているが、筆者が個人的に情報交換や会話を通して実感することは、記者達の本音は微妙に異なることだ。外交・安保・経済等々の対外的な命題にも重点を置いて考えた場合、歴代最長の外相経験があり、21年9月からの約3年間を総裁としての職務を曲がりなりにもこなし、政策アピールは上手とは言えないものの、やるべきことの優先順位を考えながら、淡々とこなしている岸田首相が有力との声は多い。

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