政治家エピソード連載(山崎拓・伊吹文明)

前回の本欄で連載予告をさせていただいたリスト(下記※)の中から、今回は前段で山崎拓先生、後段で伊吹文明先生を取り上げた。政界では「YKK」という言葉はよく知られているが、山崎拓、加藤紘一、小泉純一郎の大物政治家3名のイニシャルをとったものだ。私は山口会長(先月の本欄参照)の代理として、財界の大物10名前後がメンバーの“政治懇談会”の末席に何度か出席させていただいた経験がある。その中の一つに山崎先生の会費制のお座敷もあった。おそらく、7~8回程度は出席したかと思う。先生は自民党幹事長や副総裁という立場も経験されているが、近未来政治研究会という旧派閥の会長で、派閥が跋扈(ばっこ)していた時代に権力の盛衰を見てきた方である。時には“加藤の乱”など、ご自身も関与して結果として政変となった一幕もあったが、常に政局を冷静に、また分析的に観ておられた印象が強い。先生を囲んでの会食時のご様子は、参加メンバーの話にも耳を傾けられ、少し違和感を覚えられると、直截的に解説をされたりしていた。正確な時期は覚えてはないが、料亭での懇談会の時に驚いたこともあった。それは“来客”があるということで、少しだけ席を外されて隣の部屋に移られた時だ。石原慎太郎元東京都知事がご長男の石原伸晃さんを連れてこられ、三者で話合いをされている様子だったからだ。私は、伸晃さんが日本テレビに勤務されており、私が旭化成の秘書室長をしていた時に訪問を受けたこともある関係で、よく存じ上げていた。伸晃さんは現在では近未来政治研究所(既述)の山崎さんの後任会長になられている。事実は不明だが、この時の用向きはこのことも関係していたのかも知れない。次に後段として、政治家の中でも大御所的な存在の伊吹文明先生との私の極めて個人的なエピソードである。先生は若手議員にとっては、恐らく話かけることさえ気後れする程、威厳のある方ではないだろうか。私が旭化成の総務・広報担当役員から担当が変わった時に、そのような先生が、“水野さんのご苦労さん会をやろう”とお声がけをして下さり、時々利用されていた料亭にお招きいただいたことがある。そして会食の最後には、秘書をされていた方と二人で私を真ん中に挟み、さらには肩まで組んで記念写真(匠総合研究所のHP履歴欄に添付)をとっていただき、大変感激したのを今でも記憶している。それだけでも先生の人間性、温かいお人柄を物語っていると言えるのではないだろうか。実は、その料亭での話題の中で私は初めて知ったのであるが、先生は「著作本も出版されているほど料理が得意」で、会食中にもその一端を披歴していただいたことも覚えている。

※本欄にて以後掲載予定の先生、( )は掲載させていただいた先生

(中曽根康弘)、(中曽根弘文)、(山崎拓)、与謝野馨、二階俊博、加藤紘一、中川秀直、額賀福志郎、江藤拓、鈴木宗男、麻生太郎、松本剛明、小渕優子、石破茂、丹羽雄哉、松島みどり、加藤勝信、梶山弘志、甘利明、石原伸晃、太田昭宏、棚橋泰文、山口那津男、金子一義、(伊吹文明)、高市早苗、石田真敏、逢沢一郎、岸田文雄、山本有二、山本幸三、野田毅、盛山正仁、福田康夫の各先生