政治家エピソード連載(石田真敏)
今回で第13回(政治家としては20人目)となる本連載は、和歌山県の自民党衆議院議員の石田真敏先生についてである。第9回には二階俊博現幹事長を取り上げており、同県の政治家としては二人目だ。私は旭化成の秘書・総務部門を担当した時期があり、早くから経営トップの随行などで各地区製造拠点を視察する機会があったが、ケミカルズ部門の和歌山工場は訪問できなかった工場の一つ。実は、石田さんは私と同じ昭和27年4月生まれであるが、(会社勤務を“卒業”した私とは違い)今なお地方の再生をはじめとする地域の政治課題に尽力されている。早大政経学部卒で、卒業後すぐに坊秀男代議士(元大蔵大臣)秘書としてスタートし、41歳の時に地元の海南市長に当選し、その後衆議院議員に転出。当選4回目の平成21年には財務副大臣、7回目の当選を果たした平成29年の翌年には第22代総務大臣にも就任している。私は経団連の企業人政治フォーラムの代表幹事や石田さんが所属されている団体の役職にもついたことがあったので、それらが主催する会合や懇親会等でお目にかかり、ご挨拶する機会があった。大臣在任中には、特に企業業務の地方分散による「東京一極集中の是正」を視野に活動されていたようだ。当面解決が見いだせそうもない今日の“コロナ大都市問題”を予見されていたかのような発言もこれまでにされており、また政府機関・企業・大学などに対しては地方展開の促進を求めて働きかけもしている。人柄的にもとても気遣いをされる方のようだ。
※この連載では(第1回)中曽根康弘・中曽根弘文、(第2回)山崎拓・伊吹文明、(第3回)小渕優子・松島みどり、(第4回)麻生太郎・梶山弘志、(第5回)岸田文雄・石破茂、(第6回)甘利明・山口那津男、(第7回)加藤勝信・江藤拓、(第8回)鈴木宗男、(第9回)二階俊博、(第10回)福田康夫、(第11回)野田毅、(第12回)中川秀直、(第13回)石田真敏の各先生は掲載済。以後は順不同であるが、太田昭宏、与謝野馨、加藤紘一、額賀福志郎、丹羽雄哉、石原伸晃、棚橋泰文、金子一義、高市早苗、逢沢一郎、山本有二、山本幸三、盛山正仁の各先生を予定。