小池百合子東京都知事の「再選」でよいのだろうか?

小池百合子東京都知事の「再選」でよいのだろうか?

今回のタイトルを見て、小池都知事を支持する方々は「何故?」と思われたのでは‥。しかも前回までの「政治家エピソード連載」という見出しを使用していないことにも、(この連載を読んでいただいている方には)疑問に感じられたかも知れない。私の個人的な“思い”を先に述べておくと、7月5日に投開票の都知事選で小池氏が再選され、東京が主会場となる東京五輪を小池都政で行われることは回避したいとの結論だ。まずは、政治家エピソード連載の対象に考えている30名ほど(既に12名の先生方については記載)の先生方は、ある程度私のことを認識していただいており、かつその先生にマイナスになるようなことには触れないことを前提としていた。(下記※参照)

※この連載では(第1回)中曽根康弘・中曽根弘文、(第2回)山崎拓・伊吹文明、(第3回)小渕優子、松島みどり、(第4回)麻生太郎・梶山弘志、(第5回)岸田文雄・石破茂、(第6回)甘利明・山口那津男の各先生は掲載済み。今後は、順不同であるが、与謝野馨、二階俊博、加藤紘一、中川秀直、額賀福志郎、江藤拓、鈴木宗男、松本剛明、丹羽雄哉、加藤勝信、石原伸晃、太田昭宏、棚橋泰文、金子一義、高市早苗、石田真敏、逢沢一郎、山本有二、山本幸三、野田毅、盛山正仁、福田康夫の各先生を予定。

しかし小池氏については、私の“個人的な感情”もあり、多少不愉快に感じられる内容になるはずだから名前も挙げていないし、私のこともご存知ないはずだからだ。そこで、気の赴くままに書き始める。少し時を遡ると、2005年の第44回衆議院総選挙の前段階の時期だった。私は自宅が選挙エリアで言えば東京10区となる練馬区にあり、勤務していた旭化成では総務部長兼広報室長になる前後の時だった。それまでの約10年間を秘書室長をしていたので、当時の山口信夫会長から「絶対に水野君の胸の内だけに収めておいて欲しい。自分の経験からも言うのだが、秘書室長が長くなってしまい本当に申し訳ない‥。この2~3年後の人事を考え、後1年だけ秘書室長を兼任してもらい、その後は異動させてもらうよ‥」という、いわゆる“内々示”と思えるような内容であった。当時、絶大なる人事権を行使していた会長からの直接の言葉だけに、ずしりとした言葉の重みを実感した。(実は、山口会長も秘書室長・総務部長の経験者でもあった。)前置きが相当長くなったが、上述の選挙を控えた時期はそのようなタイミングであったのだ。現在、岐阜県の衆議院議員(エリート官僚出身で、その後大臣にも就任され、お父上も元通産事務次官をされた方)が私のところに立ち寄られた時に、「水野さん、練馬区にお住まいだったら、小林興起さんが自民党を出られることになったので、代わりに立候補されませんか?」との話題になった。詳述はしないが、その後、自民党本部の関係者からも同様の話が持ち込まれたが、先の会長からの人事案件の“内々示”があったので、お断りをさせていただいたという一幕があった。そこへ登場するのが、私と同じ年齢であった小池知事だ。小池氏は、元来は兵庫県生まれのニュースキャスター出身で、政界入りした後は、日本新党・新進党・自由党・希望の党etc.幾つもの政党を渡り歩いて、自民党の郵政民営化法案に反対した小林興起さんの刺客として東京10区に転出し、当選後は女性初の防衛大臣などもした。防衛大臣当時、ある会合での講演を聞いたが、自己アッピールがうまい印象だけが残り、すべてがいいとこ取りのところがあった。そのような一面をもつ人物が、また東京五輪を自己顕示のチャンスとばかりに“我が物顔”でやられなければよいのだが。最近の話であるが、希望の党の関係者の間で囁かれてきたカイロ大学首席卒の経歴詐称疑惑は、経済小説で有名な作家である黒木亮さんの説によれば、卒業はおろか、在籍はしていたかも知れないが成績は最下位に近かった由。ただ、二階俊博自民党幹事長の(本音はともかく、止む無し?の)容認論によれば、「だったら、小池に勝てる候補がいれば連れてこい!」ということになる。私は個人的には会ったこともないが、橋下徹元大阪府知事の名前が挙がっているようだ。ご本人はその気で内々に準備をされつつあるとの“有力情報”も聴いているが、その真偽の程は定かではない。